平成30年2月定例会 農政産業観光委員会会議録

◆離転職者訓練費について

渡 辺 産の10ページ。離転職者訓練費というのは、減額補正額が非常に多いのだが、この理由というか、これだけ減額する経緯についてまず聞きたい。

 

産業人材育成課長 離転職者訓練費の減額ということで、7,108万4,000円という大きな減額でありますが、この理由としましては、これは民間教育訓練に委託をして実施している訓練でありますが、応募者が大幅に少なかったということ。

 また、今、非常に人手不足ということで就職がしやすいということで、訓練の途中でも就職が決まると、その訓練の途中で就職してしまい、途中で訓練をやめてしまうということです。人数に応じた委託料を支払っていますので、その分、減額幅が多かったということです。

 

渡 辺 これは訓練して送り出してあげるという事業。それができなかったということで、現場には問題が起きていないかと心配をしているわけだが、そういうことはないか。

 

業人材育成課長 そもそもこの職業訓練につきましては、ハローワークからの受講指示に基づいて行っています。訓練をしなくてもそのまま就職に結びついていけば、その本来の目的というのは達成していると考えております。

◆高度技術開発センター管理費について

渡 辺 産の7ページの高度技術開発センター管理費1,565万円ということで、リニア中央新幹線の建設に伴う高度技術開発棟等の移設に係る地質調査等とあるが、この高度技術開発棟ということについて、まず教えてもらいたい。

 

企業立地・支援課長 高度技術開発棟でありますけれども、甲府技術支援センターには、実験棟ですとか、研究管理棟ですとか、いろいろな棟がありまして、その1つに高度技術開発棟という棟がございます。

ここには、高度な精密機器等が置かれているところでございます。甲府技術支援センターの一番敷地の北側の部分にございまして、そこの一部がリニアの用地にかかるということであります。

 

渡 辺 これは、補正予算で盛られるということだから、急遽移転が決まったということですか。

 

企業立地・支援課長 移転については、リニアの用地にかかるということでJR東海からお話をいただいていました。JR東海に何年後かにはそこの部分を引き渡ししなければならないということがございますので、そのためには、高度技術開発棟も同じ敷地内に移設するというようなことをしないと機能が保てませんので、そのための設計等を行うために、調査を行わせていただくということでございます。

 

渡 辺 用地がかかるところは、この開発棟だけで、あとは別に問題ないということか。

 

企業立地・支援課長 ほかの実験棟とか、研究管理棟というところは用地にかかりません。この高度技術開発棟のほか、排水処理施設とか、車庫等が北側にあるのですが、それらの建物がかかるということになります。それを移設するための調査ということです。

 

渡 辺 わかりました。

 

◆追加補正予算について

渡 辺 35億円ということで、追加補正予算の金額が大分多いと思います。国の補正予算に伴う県での補正ですけれども、どのような考え方でこうした予算編成をしたのか、まず伺いたいと思います。

 

耕地課長 回の国の農業関係の公共事業予算は、畑地・樹園地の産地強化、中山間地域の所得向上対策、農村地域の防災・減災対策を重点事項として編成されたところであります。

県では、「新・やまなし農業大綱」に掲げております果樹産地などの生産性の向上、効率的な農業への展開や販路拡大、事前防災と減災対策など、今回の国の重点事項に合致した施策に対しまして積極的に予算の確保に努めることとしました。地域から早期の整備を望まれているニーズに即して今回の追加補正予算を組み立てたところでございます。

 

渡 辺 私は昨日、本会議で追加補正予算の関係の質問をさせていただいたのですが、177億円というような非常に大きな予算がついている。その中で、これとあわせて当初予算の関係と、関連する補正予算の事業をどのようにこれから進めていくのか。緊急性を要するものでありますから、そこのわだかまりがないよう、どのようにやっていくのかお伺いします。

 

耕地課長 今回の追加補正予算は、これから執行ということですので、繰越明許でお願いするものです。先ほどの通常予算の繰越明許費につきましては、既に9割以上の工事が発注されておりまして、残りの工事につきましては、3月までに工期が間に合わないということで、適正な工期をお願いするものです。ですので、そちらのほうは速やかに工事が完成するよう、地元と連携して進めていきます。

 あと、あわせまして今回、追加補正でお願いするところにつきましては、地域の合意形成が整ったところから工事を進めまして、早期に効果が発現するようにしていきたいと思います。

 また来年度の当初予算とも関連してくると思いますけれども、いずれにしても切れ目ない工事の発注をしていきたいと考えております。

 

渡 辺 工事件数や金額が多いと思うのですけど、当初予算との執行の関係の中で、事業者の手が足りないとか、そんなようなことも公共事業でありましたけど、そういうことのないように。これはやっぱり緊急性を要する事業でありますので、せっかくの補正予算でありますから、そこらをうまく取り組んでいただきたいと思いますが、農政部長、どうでしょうか。

 

耕地課長 今回の補正予算につきましては、緊急を要するものということで計上をし、御審議をお願いするものでございますけれども、地域の要望に沿う形で速やかに効果を発現して、かつ工事の業者もきちんと確保した上で、適正に執行していきたいと思っております。

 

◆山梨の未来を担う人材育成検討事業費について

渡 辺 今の質問のすぐ上ですけれども、山梨の未来を担う人材育成検討事業費というのが盛られています。最近の有効求人倍率、直近は1.48という大変高い数字が出ているわけです。働く人にとってみれば非常にいいかなと思うのですが、一方で企業にとってみれば、これは人手不足が深刻な状況に入っているということです。

 そうした流れの中で、県内企業もAIとかIoT、あるいはロボット、こうした技術革新、さらには技能の伝承に積極的に、柔軟に対応していかなければならない。そうした中で、県の人材育成機関において、中長期的な人材育成の方向性について、産学官が連携して検討を行うと出ております。非常にこれは大事な問題であろうかと思いますけれども、こういう検討を行うに至った経緯、まずこれについて伺いたいと思います。

 

産業人材育成課長 本年度、産業技術短期大学校の魅力向上を図るため、昨年3月に県職業能力開発審議会に同校のあり方について諮問し、昨年11月に答申を受けたところであります。この答申の中で、本県産業の特性に合った人材育成のあり方を検討していくことが望ましいという御提言をいただいたことから、これを受けまして、明年度、人材育成の方向性について検討することとしたところであります。

 

渡 辺 職業能力開発審議会からの答申でという話がありました。そこで検討を行うということですけれども、県の人材育成機関というものは、産業技術短期大学校だけということですか。

 

産業人材育成課長 県の人材育成機関につきましては、産業技術短期大学校のほか、峡南高等技術専門校、宝石美術専門学校、専門学校農業大学校の4つの機関を対象とすることとしております。これにつきましては、先ほど渡辺委員からお話がありました人手不足ですとか、技術革新、そういった人材育成にかかる課題というものは、県の人材育成機関に共通する部分が多いということでありますので、産業技術短期大学校以外の人材育成機関も対象としたところでございます。

 

渡 辺 今、4つの機関があるというお話をいただきましたけれども、それぞれ性格が全部違います。もう少し具体的にどういう進め方をするのか、お願いしたいと思います。

 

産業人材育成課長 検討の進め方でありますが、まず検討を行うに当たりまして、産業界ですとか教育関係者、学識経験者などで構成される委員会を設置いたしまして、そこで本県の将来を見据えた課題や将来の展望、そういったものを共有しながら未来を担う人材育成の方向性について、さまざまな角度から幅広く御意見をいただいて検討を行いたいと考えております。

 

渡 辺 かなり幅広い分野というような思いもいたしますけれども、本県の産業の未来を担う人材の育成ということ、これはやはり大事なことだろうと思います。そこで、ここで働く学生なり、いろいろな方がいらっしゃるわけですけれども、山梨の未来が明るくなるぞ、我々の力で何とかしようよと、そうした希望を持った訓練、育成、こうしたことも非常に大事と思います。こうした人たちに対する人材育成の基本的な理念というか、やはり夢を持たせていかなければならないと思いますが、それについてはどういう取り組みをしていくのか、考えがあったら聞きたいと思います。

 

産業人材育成課長 おっしゃるとおりでありますので、これにつきましてはさまざまな方から御意見を聞くのですが、その中ではやはり未来を担う高校生、またその保護者とか、産業界はもちろんですが、そういった方々の意見も踏まえながら検討を進めていきたいと考えています。

 

 

◆高度化資金貸付金元利償還金について

渡 辺 産の42ページの元利償還金についてですども、元金が12億9,827万9,000円で、利子が1億7,214万円ということだけれども、どういう利率でこういう数字になるのか。利子が高いような気がするのだけれども。

 

商業振興金融課長 ただいまの元利償還金の利子分につきましては、それぞれの企業の貸し付けに対する定期的な償還分と、今、延滞していたり未収している利息を仮に返ってくるとして見込んだものでございます。それぞれ貸し付けの案件によって金利が違っているものでございますので、一律何%というものではございません。

 

渡 辺 一律何%ではないと言うけれども、今、市中の金利というのは利率なんか、非常に安い。どういうことに基づいて、この利子の計算はされているのか。

 

商業振興金融課長 一般的には貸し付けの年数が、平成4年ですとか平成7年ですとか、非常に古いものがございます。当時の企業貸し付けは利率で言いますと2.7%というものもございます。また、逆に無利子という貸し付けもございますので、先ほど申し上げたとおり金利についてはさまざまな利率が入っております。

 

渡 辺 単年度じゃなくて、長期間の貸し付けもあるということか。それを言ってくれないとわからない。そこをちょっと詳しくお願いします。

 

商業振興金融課長 基本的に高度化資金の貸し付けでございますので、最長20年という貸付期間の中での利息分の算定になっております。

◆新みらいファンド組成事業費について

渡 辺 産の44ページのみらいファンド組成事業費の10億円。説明のときに、運用益を利用してと言ったが、運用益はどのぐらいあるのか。

 

新事業・経営革新支援課長 新たなみらいファンドにつきましてはこれから組成いたしますので、その組成時点での債券の金利によりまして運用益は変動してまいります。予定しておりますのが総額47億5,000万円でございまして、今のところ安全有利な地方債で運用することを予定しております。

 現在の金利といたしましては0.2%程度でございますが、組成のタイミングは来年度30年10月ごろを予定しておりますので、その時点の金利で運用益が決まってまいります。

 

渡 辺 よくわからないのだけれども、この元金は使わないのか。これも使うんでしょう。その辺の仕組みを詳しくお願いします。

 

新事業・経営革新支援課長 みらいファンドの仕組みでございますけれども、国と県と、今回は新たに民間の金融機関からも資金の借り入れを行いまして、47億5,000万円の基金を組成いたします。この基金によりまして地方債を購入いたしまして、その運用益を使って事業を実施するものでございます。元金についてはそのまま手をつけずに置いておくというか、地方債を購入して、それをそのまま10年間維持するという仕組みになっております。

 

渡 辺 元金を使わないで運用なんて、そんなうまい話があるのかと思うのだけれども、今までもそうしてきた経緯があるのか。その辺の説明もお願いします。

 

新事業・経営革新支援課長 現行のみらいファンドにつきましては、国と県の貸し付けで総額15億円の基金で運用してまいりまして、これも10年間の地方債を購入いたしまして、その運用益が毎年出ますので、それを使って10年間事業を実施してまいりました。

新しいみらいファンドについても同様に、47億5,000万円で10年間の地方債を購入いたしまして、10年間は同じ利率で運用益が発生するという仕組みになってございます。

 

渡 辺 今、47億円という数字が出てくるのだけれども、運用益がそのうち幾らだかよくわからないし、ここにある10億円はどう理解しておけばいいのか。この10億円は、47億円とどういう関係があるのですか。

 

新事業・経営革新支援課長 長現行のみらいファンドの15億円に対しまして、新しいみらいファンドが47億5,000万円とかなり大きくなっているのは、金利がかなり下がっているということがございまして、ある程度意味のある事業を実施するためには、それなりの運用益を確保する必要があるということで、元本を積み増しをしているということでございます。

 今回のこの特別会計にお願いしております10億円につきましては、現行の15億円のファンドのうち、県が貸し付けている3億円に10億円を上乗せして、合わせて13億円を運営機関でありますやまなし産業支援機構に貸し付けをするということで、増額分の10億円を、今回、予算として計上させていただいているということでございます。

 

◆産業振興の方針について

渡 辺 産業振興ということについて伺いたい。昨年の9月定例会で知事が今後の産業振興の方針を策定するというようなことを言及されました。今の進捗の状況と今後のスケジュールについて、具体的なものがありましたらお願いしたいと思います。

 

産業労働部長 産業振興の方針については、昨年の9月議会におきまして、検討会開催などの経費を計上させていただいたところでございます。その後、学識経験者や業界の代表者などからなります検討会を開催いたしまして、合わせて県内の企業経営者などからも意見を聴取しながら、現在、それを反映した案を作成中という段階でございます。

 この方針につきましては、当初、今年度中の策定を目指していたところではございますけれども、これは商工業だけではなく、農林業や観光業など、本県産業の全体を網羅するものとする必要があるということで、もう少し時間をかけてやりたいと考えているところでございます。しかし、遅くとも今年の夏ごろには、県民へのパブリックコメントを経た上で策定できるように作業を進めているところでございます。

 

渡 辺 御案内のとおり、県内は中小企業が圧倒的に多いというような状況の中で、先ほどもお話がありましたけれども、時代の変化に対応していかなければならないという使命もあるわけですから、そこで、そうしたことを踏まえながら、方針の内容をどのように決めていくのか、伺いたいと思います。

 

産業労働部長 県内中小企業については、最近の経済のグローバル化、それから最近のAIとかIoTなどの新しい技術への対応、さまざまな激しい変化にさらされているところでございます。県内中小企業がまさに直面しております厳しい経営環境の中で勝ち残っていくため、事業者が創意に満ちた自発的な取り組みを行っていく必要がございます。また、企業間、業種間などのさまざまな新しい連携というものも必要になってくるかと考えております。この方針は、そのために県内中小企業が取り組むべき方向性を示せるようなものにしていきたいと考えております。

 

渡 辺 いろいろなお考えがあるということはわかりました。

 今、山梨県を取り巻く環境ということで見ていきますと、2年後には東京オリンピック・パラリンピックの開催、さらにリニア開業まで10年切ったという状況で、非常に大きな転換期が来ているという印象を受けるわけです。一方で、人口減少という歴史始まって以来の津波が襲ってきているわけでございまして、こうしたことに対応していかなければならない。景気は、昨今、全国的には上昇している、税収もふえている、こういうことはメディアでも報道されておりますけれども、依然として県内の中小企業は厳しい状況にあるという思いがあるわけです。そうした中で、産業振興の方針の策定というのは非常に大事な意義を持っていると思います。山梨県をこれからどういうふうにいい方向に変えていくのか、そうした思いを網羅してもらえればなというような思いはあります。

これは、最後、部長に答えてもらいたいと思います。お願いします。

 

産業労働部長 今、委員からお話がありましたとおり、産業振興方針というのは非常に大事なものでございます。県民誰もが豊かな暮らしが実感できるように、県内企業の成長を加速させるとともに、経済の好循環をつくり出すために、時代の変化、環境の変化をしっかり見きわめて、産業振興方針の策定に取り組んでまいりたいと思います。